放課後等デイサービスの静かな昼間の相談室。無邪気な笑い声を響かせる井手さんは、20代前半の若手ながら既に社歴4年目のunico中核メンバー。
児童発達支援、放課後等デイサービスのオープニングスタッフを経験し、2021年からはuncio全体の支援の質を高めるエンゲージメントグループに抜擢。
「全教室のポジティブ化」を謡ってスタッフのみなさんの働き方にもアプローチする井手さんに、若手保育士が考えるunicoの魅力をお聞きしました。

学生時代から療育に関心があったとお聞きしました。

もともとは保育園の先生になるつもりで、短大の幼児教育学科に入りました。ただ、「障害児保育」の授業で興味をもって入った児童福祉のゼミで衝撃を受けたんです。実際に施設にボランティアに行くのですが、例えば虐待を受けて心を閉ざしてしまった子や、体に痣や打撲の痕のある子、そういう苦しんでいる子どもたちに初めて間近で会いました。

それまで私は、そういう話はドラマの世界だけ、みたいにどこか思っていたんです。「子どもたちと関わる仕事がしたいと言いながら、今までこの子たちのことを全然知らないままで生きてきたんやな」って。そういうまったく知らない子どもたちの世界があることが本当に衝撃的で、だからこそ、もっと知りたいと思うようになったんです。

児童福祉の道に行くことは、学生のうちから決めていたんですね。

それははっきり決めていました。でも保育士を目指す短大では少数派。どう就活していいかわからずあまり動けずにいました。

また、保育園で実習した際に、子どもたちとのかかわり方に違和感があって、その気持ちも大事にしたいと思っていました。例えば合唱のときにクラスで一人だけ歌っていない子がいたら、「歌って!」と強制的に歌わせていたんです。みんなと同じことをさせるやり方以外に方法はないのかな、と考えていました。

そんなある日、たまたま友達の誘いで参加した保育士の採用イベントに、1つだけ療育事業所のブースがありました。それがunicoです。療育事業所の説明会参加は初だったのですが、unicoがめざす支援の方針を聞いて「ここしかない!」と思いました。療育に進みたい想いと実習で感じた違和感がぴったりハマった感覚。だから私、就活はunico以外まったく見ていないんです(笑)

実際に入ってみてどうでしたか?

最初から本当に楽しくて!仕事って楽しくないものだと思っていたのですが、毎日子どもたちと会うのが楽しみでした。

ただ、入社3か月ほどが経った夏休み、初めて涙を流したときがあって、それをよく覚えています。

すぐに人を叩いてしまうお子さんがいて、私もよく叩かれることがあったんです。unicoでは「~したらいけない」とか「~はダメ」とか、自分の常識や価値観に子どもたちを従わせるような関わりはしないので「なんて伝えたらいいんだろう」「他の先生たちは伝えられているのに、自分はどうして伝えられていないんだろう」という葛藤があって、少し泣いたこともありました。はっきり言うことでその子から嫌われるかもしれない、という怖さで、ちゃんと伝えられていなくて。

でも、ある日先輩に「真剣な表情で伝えたら、ちゃんと伝わるかもしれないよ」とアドバイスをもらって、実際に真剣な表情でまっすぐに伝えてみたんです。そうしたらその子にも伝わったみたいで、それ以降、私を叩かなくなりました。「その子と対等に向き合っていなかったんだな」と今となっては思います。

その子も大きくなり、今は別のunicoを利用しています。送迎中にはよくおしゃべりしてくれて、私が道を間違えそうなときは教えてくれたりしますよ(笑)。その掛け合いが本当にかわいくて、その成長が嬉しいです。

「その子と対等に向き合うこと」を大事にされているのですね。

これはもしかしたら、みんなが悩みやすいポイントでもあるかもしれません。例えばunicoメソッドの「ポカポカ(コーチング)」に「傾聴」というスキルがあるのですが、「さあ、今から傾聴しよう!」って関わるのって、なんだか不自然じゃないですか。

以前、本部長の濱田さんから「メソッドをやろう!と思って関わるのではなく、自然とメソッドをやっている状態をめざそう」とアドバイスをもらったことがあります。自然にやってみて、その支援をちゃんと振り返るのが大切だと。「意識してやっている」と「自然にやっている」の違いは大きいなと思います。

どんなときにそれを感じますか?

子どもたちだけではなく、大人も全力で遊んで楽しめたときかもしれません。今でも当時のメンバーとよく思い出して話すのですが、児童発達支援にいた頃、室内の床一面にブルーシートを敷いて「室内で思いっきり水鉄砲で遊ぼう!」というワークショップをしたことがありました。そのときはもうスタッフのみんなも本気で全力で遊んでいて(笑)。やっぱりそういう姿を見て子どもたちもめっちゃ笑うし、楽しそうだし、「この空間ってめっちゃ幸せなんだな」って。

大人も全力で楽しむんですね。

子どもたちに視点を当てることも大切なのですが、「子どもも大人も楽しい」をベースに、スタッフのみんなにはやっぱり楽しく働いてほしいと思います。その様子は子どもたちにも伝わるんじゃないかな。

また、今は私のチームの役割として「全教室のポジティブ化」をめざして取り組んでいます。

みんなが仲間として楽しく働けていなかったり、ネガティブな感情が広まって教室としてチームの雰囲気が落ちていたり、そんな話を聞くと、やっぱりめちゃめちゃショックです。「もっと早く気づいて何かできたんじゃないか」「もっと私たちのチームとしてできることもあるんじゃないか」って。

「ポジティブ化」というのは、ただただ明るい、という意味でもないんです。目の前に課題があったときに、それを人のせいや環境のせいにしちゃうのではなく、まずはを課題を自分事として考えて「どうやったらもっと良くなるかな?」「どうやったら楽しく取り組めるだろう?」という考え方にちょっとだけ変えてみる、みたいな意味です。「もうちょっとだけ前向きに、子どもたちのことを思って仕事をしませんか?」って。

そんな井手さんは、これからどんな人と一緒に働きたいと思いますか?

私はどんな人でも「unicoを選んでくれた人」であれば、もう仲間だと思うので、ぜひ一緒に働きたい!って思います。子どもたちのために、みんなのために、っていうしっかりとした目的があったなら、それに向けて自分がやりたいこと、実現したいことに、自分のありのままで力を発揮できる場所が「unico」です。そんなふうに思うのであれば、ぜひ「unico」の仲間に入っていただきたい、活躍してほしいなと思います。

▼プロフィール

井手 亜美(いで あみ) 。保育士。
2019年 新卒入社。「児童発達支援 unico粕屋」にて支援員として活躍後、新規オープンの「放課後等デイサービスUNICO NEXT 天神」で教室立ち上げを経験。現在はエンゲージメントグループにて全教室を巡回しながら、利用者やスタッフのエンゲージメントを高める役割を担う。
趣味はiPadでのお絵描きとカラオケ。好きな人は吉沢亮。

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